第4章 非モテからの解放 (1)女友達への相談、意外すぎたアドバイスに僕は…

前回までの第3章では、次のような苦悩の日々のことを書きました。

・僕が社会人になってからの非モテな状況
・非モテを脱出しようと行動を起こしたこと
・それでも彼女ができずに追い詰められて「30歳になって彼女ができなかったら死のう」と決意するまで

第4章は最終章として、ついに僕が人生初の彼女を得て非モテから解放される話と、それによって僕にどのような変化が訪れたかを書いていきます。

非モテな僕がどのようにして人生初の彼女を作ることができたのか、それによって僕がどう変わったのかを紹介できればと思います。

どうぞよろしくお願いします。

「彼女いない歴28年の僕が非モテを語ろう」のコンセプト

その男は全くモテなかった。ヤラハタを余裕で通り過ぎ、「30歳までに彼女ができなかったら死のう」と思い詰めた苦悩の日々を過ごしていた。

 

彼女いない歴=年齢の日々をようやく抜け出したのは、28歳の時だった。

そんな男が、結婚して子供を授かり、今は何食わぬ顔をして家庭人を気取っている。そして、非モテのコンプレックスを抱えたまま生きている。

 

この物語は、そんな男の非モテな半生を振り返る物語だ

男が非モテに陥った理由や、そこで足掻いていた姿を見て笑ってほしい。

もしもあなたが同じように非モテにコンプレックスを持ち、苦しんでいるとしたら、男の無様に足掻いた姿が少しでも救いになれば幸いだ。

 

世界中の非モテ(自分含む)に幸あれ!

第4章 非モテからの解放
(1)女友達への相談、意外すぎたアドバイスに僕は…

社会人になっても相変わらず非モテな僕は、「年齢=彼女いない歴」の自己記録を着々と更新していった。

行動して努力をしても変わらない非モテな自分自身に絶望しながら諦めきれず、30歳までに彼女ができなかったら死のうと決意をした僕は、気が付けばもう28歳になっていた。

28歳の誕生日。

僕は自分自身にあと2年しか残っていないのかと思い複雑な気持ちになった。

あと2年しかないという焦りと、この非モテな人生もあと2年で終わりなのかという名残り惜しさとが入り交った感情。

このまま30歳になった時、本当に僕が人生を終わりにするのかどうかは正直分からなかったけど、少なくともこの時点で僕は「あと2年」という期限を実際のものとして感じていた。

また、社会人になってからもう5年以上が過ぎたことから、周囲の友人は一人また一人と結婚していっていた。

それ自体はとても喜ばしいことだったのだけれど、その影響として、僕がコンパに参加する機会が次第に減ってきていた。それはそうだ。僕をコンパに誘ってくれていた友人たちが結婚をすれば、当然ながらコンパを主催しなくなるからだ。

非モテな僕が出会いの機会を失ってしまえば、もう確実に一生非モテのままだ。

こうして非モテのまま独り取り残されていくのだろうか…

そんな事を漠然と考えていた頃のこと。

僕は先輩に誘われて参加したコンパで、運命の出会いを果たすことになった。

これまで通り飲み会で仲良くなるまでは良かったが…

第3章で書いたとおり、僕は飲み会の席では女性と楽しく会話をする技術をそれなりに身に付けていた。

酒の力を借りることで非モテな自分自身への劣等感や女性への恐怖心を一時的に消去し、場の空気を読んで全力で楽しませる会話や行動をする技術だ。

その飲み会でも酒の力を大いに借り、先輩を立てながら場を盛り上げ、特定の女性と距離を近付けていくという行動を取った。

連絡先を聞き、後日アポを取ってデートをするという事もした。

僕にとっての最大の鬼門だった「後日の素面でのデート」についても、これまでの反省点を振り返り、相手を楽しませつつ自分自身が楽しみ、さらっとさりげなく時間を過ごすことに努めた。

その成果だったのか、その女性とは2回のデートを過ごしながらも、連絡を取り続けることができていた。当然僕はその女の子のことを好きになっていたので、なんとか、今度こそ、非モテを卒業して付き合いたいという思いを強くしていた。

でもそれには最大の難関が待っていた。

それは、知り合いから彼氏・彼女への関係へと変わるための告白だった。

告白という最大の壁を越えるにはどうすればいいか?

考えるだけで恐怖が湧き、僕は体を震わせた。
もう言うまでもないことだけど、僕には生涯一度も告白の成功体験がなかったからだ

「彼女いない歴=年齢」の僕には、成功のイメージが全く湧かなかった。

どうすれば告白を受け入れてもらえるのか、皆目見当がつかなかった。
それどころか過去の経験から次々と失敗のイメージが浮かんできて、心理的な鎖が精神をどんどん覆い、縛っていった。

でも!
今度こそ成功したいという思いがあったし、これが最後のチャンスかもしれないという思いもあった。

それに何より。自分で決めた期限の30歳まで、後2年も残っていなかった。

「それまでに自分に出来ることは全てやろうと決めたじゃないか」

僕の中で声が聞こえた。
はっとした。

そう、僕にはもう迷ってたり躊躇してたりする時間は無かったんだ。

自分に何が出来るだろうか。
まだやっていないことが何かあるだろうか。
これまでの失敗を繰り返さないために、どうすればいいだろうか…。

僕は最終的に、告白という壁を乗り越えるにはこのまま自分一人で考えてても駄目だという結論に至った。

そこで僕は恥を捨てて、勇気を振り絞り、一人の女友達に相談することにした。

女友達からの意外すぎたアドバイスに僕は…

僕が相談したのは、Yさんという1歳年上の女友達だった。

社会人になってから友達の友達として知り合ったYさんは、とても落ち着いた女性で、人当たりが柔らかく魅力的ではありながらも、なかなか彼氏が出来なかった期間を過ごしていた。

僕は一時期「友人が僕とくっつけようとして紹介したのではないか」と妄想して微妙な距離感を感じていたのだけれど、そうこうしているうちにYさんに彼氏が出来て僕の心配は無縁となり、それからは割と気軽に話せる関係になっていた。

そんなYさんに「相談したいことがあるので今度会ってほしい」とお願いして、僕は深夜のカフェで彼女に話を聞いてもらうことになった。

僕はYさんにありのままを話した。

・これまで彼女が出来なかったこと
・今までの失敗の経緯
・今回知り合った女性との出会いと、2回のデートの経緯
・どうすれば告白を成功させる可能性を上げられるか

Yさんはとても親身に話を聞いてくれた。

「私も彼氏がいない期間が長かったから、もっちゃんの気持ちはよく分かるよ」と共感を示しながら話を聞いてくれたあと、次のようなアドバイスをくれた。

「今度の女の子との話を聞いてると、相手の子はもっちゃんのことを気に入ってると思う」

「次に会った時に告白しても全然変じゃないよ」

「きっと成功するよ。もっちゃんは自分に自信を持てばいいんだよ」

アドバイスの半分以上は僕の背中をそっと押す励ましの言葉だった。
僕は大いに勇気付けられた。

いつもなら女性の「○○君は十分魅力的だよ~」的な言葉は100%嘘だと常々考えていた僕だったけれど、この時は不思議にも、Yさんの励ましがすっと心の中に入ってきた。

僕は完全にその気になった。

次に会う時のデートプランについての意見も貰い、プランの修正もした。
後は当日実行するだけ。
Yさんもこう言ってくれてるし、自信を持って実行すれば今度こそ成功するかもしれない…!そう僕が興奮気味に考えていた時、彼女が真顔になって、こう付け加えた。

「あ、そうそう。もっちゃん。大事なことを一つ言い忘れてた」

「告白したら、必ずその日にホテルに行くんだよ」

えっ・・・?

Yさんの意外すぎた一言に僕は絶句した。

確かにそんな話は聞いたことはあった。モテ世界の住人の年上の従兄は「結局はやったもん勝ち」と話していたし、同じくモテ男の友人も「アポを取ったその日にホテル」という話をよくしていた。

でもそれはモテる男の発想で、肝心の女性の考えを無視した一方的な思い込みだと僕は思っていた。すぐに関係を求めるような男は、本来は嫌がられ軽蔑されるものだと信じていた。

しかし今、同じことをYさんからも言われた。
僕は完全に動揺していた。

僕が知る限り男性に対して積極的でもなく、男性経験も多くはないはずのYさん。そんなYさんから唐突に投げ込まれた生々しい一言は物凄い重みがあり、28歳・童貞の僕は、急に挙動不審になってしまった。

「えっ、ホテル・・・って、そ、そういうこと?」

「うん。そういうことだよ」

「いやいや……それは無いんじゃない?仮に告白が成功したって、そんな話したとたんに駄目になっちゃうって。なんで急にそうなるの?」

「あのねえ・・・」

それからYさんは「いい?」と一呼吸置いてから、彼女の経験をもとにした話を始めた。詳しい話は省略するが、彼女の話には切実な説得力があり、僕はどんどん引きこまれていった。

話が終わった時、僕の女性に対する見方は大きく変えられていた。

それにしてもいきなりホテルというのは28歳・童貞の僕にはハードルは物凄く高かったけれど、それこそが進むべき道、もうやるしか無いという思い切りが次第に湧いてきた。

「分かった。必ずホテルに行くよ」

「偉い。もっちゃん、絶対だよ?」

「うん。絶対に行く」

僕はそうYさんに宣言した。

「よし。がんばれ」

Yさんは嬉しそうに笑った。

Yさんに相談して良かった。僕は心からそう思い、感謝と決意の言葉を彼女に伝えた。

僕はデートプランの最後に、

「ホテルに行く」

ことを付け加え、行くべきホテル候補を幾つかピックアップした。
これで準備は万端、あとは行動するだけ……。

結果から言うと、Yさんの意外なアドバイスは見事に的を得ていた。

そうして僕はついに「彼女いない歴=年齢」という非モテ人生を卒業することになる。



第4章 非モテからの解放(2)ついに生まれて初めての彼女ができた

 

僕の非モテをまとめた記事はこちらです。

▼彼女いない歴28年の僕が、僕の非モテを語ります。


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彼女いない歴28年の僕が、僕の非モテを語ります。

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