こんにちは、霧島もとみです。
突然ですが、決意って何だと思いますか?
「そんなの簡単だ!」とすぐに思い浮かぶのは、こんなイメージかと思います。
・決断すること。
・何かを選択すること。
でも少し突っ込んで、例えば「決意ってそれだけですか?もっと詳しく聞かせてください」と改まって聞かれると、それ以上を説明するのは難しいと思います。
つまり「決意」って、普段使い慣れていて、知っているつもりにはなっていても、深く考えてみると実は良く分からないという言葉ではないでしょうか。
ところで、「人生を切り開く決意」という概念を、燃えるような熱意で表現した音楽があります。
UVERworldの「DECIDED」です。
この曲を聴くことで、僕は改めて決意の意味を考える機会を得ました。
決意という言葉が持つ意味は、決めるとか決めないとかの単純なものではありませんでした。そして、生きる力を与える可能性を秘めるものでした。
- 自分自身の奥底にある「本当に一番選びたいこと」という心の作用を探し出すこと。
- 探しだしたら、それをすると決めること。
- 決めたら、それを根拠に実行すること。
そこで以下では、UVERworldの「DECIDED」を聴いて改めて考えた、決意という言葉の意味を紹介します。
1.はじめに 「DECIDED」とは?
「DECIDED」は、2017年にUVERworldの31作目のシングルとして発売された曲です。
実写映画「銀魂」の主題歌に起用されたことでも話題になりました。
9作目のアルバム「TYCOON」では7曲目に収録され、比較的静かな曲が続く前半部分からの転換点としての役割を果たしています。
情熱を煽り立てるハードな音楽性と、TAKUYA∞の突き抜けるハイトーンボイスがこれでもかと押し寄せてくる、カッコいい曲です。
2.「DECIDED」で考える、決意という言葉
「DECIDED」は「決意した」「決心した」という言葉です。
UVERworldの音楽には「生き方を自分で決める」というメッセージがこれまでにも込められてきました。この「DECIDED」はタイトルが表しているように、
決意
という1点にメッセージを集中し、一点突破を図った曲になっています。
決意とは何なのか。
改めて考えてみました。
(1)DECIDEDの進行をまずは追ってみた。
まずはじめに、僕は「DECIDED」の進行を追いました。
Aメロ
自分が追い込まれている状況を表現しています。
・世界は落ちていく。
・全部どうかしている。
・裏切りもある。
・かろうじて繋いできた未来が毒されることもある。
・叶わないことも腐るほどある。
Bメロ
Aメロの状況を踏まえた問いかけがされます。
歌詞を補足して書くと、次のような問いかけです。
・そんな辛い状況にいるのに、何故今も、未来に希望を持って強く生きていくことができるの?何か明るい材料があるからなの?
これに対してUVERworldが答えるという流れです。Bメロの後半では
・未来に希望を感じられる材料があるからじゃない。
と、前フリをしてサビに入ります。
サビ
サビでは、A・Bメロで投げかけられた問いに対して答えを示します。
・愛するのは、自分がそう決めたから。
・信じるのは、自分がそう決めたから。
・そう決めた理由は、愛する、信じる、それを自分の心が一番選びたいから。
これが「DECIDED」の基本的な進行です。
(2)「DECIDED」が表現する決意とは
曲が表現している「決意」を分析して、要約してみます。
・自分の心が本当に選択したいものに気付き、それを行うと決めること。
・決めたなら、それに従って行動すること。
また曲中では、決意を行うための重大な前提も示されています。
・環境や状況の有利・不利に縛られない。
・自分が今出来ることにも左右されない。
・自分の心が一番選びたいものかどうか、それに従い判断すること。
これらを前提にして行った選択と、その後の行動とが、「DECIDED」が表現する決意の姿です。
(3)”自分の心が一番選びたいもの”は実は見えにくい
言うのは簡単ですが、実行することは簡単ではありません。
そもそも「自分の心が一番選びたいもの」を知ることは、実はとても難しいことだからです。
決意という言葉への思考を深めるために、少しUVERworldから話は離れますが、前田裕二さんという経営者の話をさせてください。
動画配信サービス「SHOWROOM」を運営している経営者で、女優の石原さとみさんとの熱愛報道で一躍有名になった方です。
【1階】話題本、『人生の勝算』(前田裕二/幻冬舎)追加分入荷いたしました!1階入り口、柱周りに展開中です! #人生の勝算 #石原さとみ #前田裕二 pic.twitter.com/El5BURpJRB
— 八重洲ブックセンター八重洲本店 (@yaesu_honten) May 14, 2018
その前田さんは、自身の著書「人生の勝算」で、本を通じて伝えたい3つのことの中に「人生という壮大な航海において『コンパス』を持つことの大切さ」を挙げています。
この本で語られる「人生のコンパス」のエピソードは、「DECIDED」が表現する決意に強く通じるものがあります。
前田さんが話す「コンパス」とは、モチベーションの根源です。著書からコンパスについて書かれているうちの一部分を引用します。
実りある人生を生きる上で、コンパス、つまり、自分は何を幸せと定義し、どこへ向かっているのかという価値観の言語化は、必要不可欠です。
なぜ、そこまでできるのかといえば、端的に言うと、そこにパッションがあるから。人生を懸けても良いと思える、モチベーションが設計できているから。これに尽きます。
就職活動をしていた時には、自己分析を行うために、実にノート30冊以上に渡る努力を費やしたそうです。想像するだけでぞっとする、凄まじい作業です。
僕は、自分がやりたいことは、そう簡単に知ることなんて出来ないんだと痛感させられました。
(4)”やりたいこと”を見つけ出そう
さて、自分自身の決意を振り返って考えてみたとき、こんなことってありませんか?
- 「やりたい」と考えることはあるものの、不利になったり、意見や口出しに影響を受けたりして、「やっぱり今はやめておこう」というように決意が揺らぐ。
僕は思い当たることが多すぎるほどありました。
これはつまり、何となく考える「やりたいこと」っていうものは、「DECIDED」がいう決意ではないんですよね。
自分の心が一番選びたいことでもなく、前田裕二さんがいう「人生のコンパス」でもない訳で、ただ思い付きを口にしてみただけの表層的な心の動きでしかないってことなんです。
だから状況が少し変わったり、大変だなと感じることがあったりすると、「やっぱり今はやめておこう」というように考えが簡単に揺らぎます。
こんな状態では、「愛するって決めて、愛する」ことなんて無理です。
「信じるって決めて、信じる」ことも無理です。
これを可能にするためには、もっと深く掘り下げないと駄目。
とことん掘り下げないと駄目。
意識・無意識の厚いヴェールの奥に隠されている心の動きを、自分自身への問いかけを繰り返していくことで、掘り出して明らかにしていくことが必要です。
僕たちにとって大事なことは(中略)本当に心が一番選びたいものを選んでるか?ってことだろう
という問いかけは正にこのことを指しています。
「DECIDED」が表現している決意のメッセージとは、こうした作業を実行して、モチベーションの根源になりうるレベルの「本当に心が一番選びたい事」を探し出していくことなんだと僕は考えました。
同時に、それに従い、決めて実行する。
これこそがきっと、TAKUYA∞がハイトーンを絞り出して表現したい情熱なんです。
2.まとめ
決意という言葉の本当の意味は、次のことでした。
僕もこれを機会に、改めて自分自身の決意を強く持ちたいと思います。
・自分自身の奥底にある「本当に一番選びたいこと」という心の作用を探し出すこと。
・探しだしたら、それをすると決めること。
・決めたら、それを根拠に実行すること。