前田裕二さんの新刊「メモの魔力」の売上を加速する3つのSNS戦術

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霧島もとみです。

前田裕二さんが新刊「メモの魔力」を12/24に発売することを発表しました。

これに合わせてSNS上でプロモーションを早速仕掛けてきたのですが、これが今までになく刺激的効果的なものでした。

この動きには、発売前と、さらには発売後を見越した3つの販売戦術、三本の矢があると読みました。

  1. タイトル予想大会で新刊を強く印象付ける
  2.  「#メモ魔」で客を作り手側に引き込む
  3.  発売後の自動的なSNSプロモを仕込む

発売前の時点から、前作「人生の勝算」を超えるベストセラーになる予感しかしない「メモの魔力」の売上を加速する3つのSNS戦術を紹介します。

【1本目の矢】新刊タイトル予想クイズ

新刊発売の発表にあわせて前田裕二さんからこうツイートされました。

前田さんと幻冬舎箕輪さんが正解者全員とランチするという商品付きのクイズです。

与えられた情報は「メモを極める」という仮のタイトルと、うっすら透けて見える「はじめに なぜ「メモ」で人生が変わるのか」から始まる1ページ目の文字だけ。

これには3つの効果が期待できます。

1つ目は、話題づくり。

正解者全員とランチというありえない商品を添えて新刊タイトルのクイズをする、それだけでフォロワーはざわざわします。

クイズのリツイート、回答のツイートの数だけでかなりの効果があります。

2つ目は、潜在的な読者に変えること。

このクイズに回答しようとすると、まず「どんな本なのか」を意識しなければなりません。仮タイトルから想像力を働かせたり、今までの前田さんの発言を思い出したりします。

これって、本を読む疑似体験です。

フォロワーの姿勢を「他人事」から「自分事」に変えて、潜在的な読者に変えてしまう。自然と新刊を買う確率が上がる、うまい仕掛けです。

3つ目は、著者との心理的距離を近くすること。

「正解したら全員とランチします」という文字を見た時、脳の働きとして、自動的にその未来を予想します。

そうなると実際に正解できるかどうかに関係なく、脳内では前田さん・箕輪さんとのランチが成立するので、心理的な距離がぐっと近くなります。

株式会社ニシノコンサルの大ファンな僕はこの時点で「さすが前田さん、番組で話したことをガンガン自分に取り入れてる…」とビビりましたが、まだこれは始まったばかりでした。

ちなみに僕の予想は

「モテるメモ術」

でした。かすりもしませんでした。。。

【2本目の矢】「#メモ魔」で人生の軸を募集

続いて前田さんから投げかけられたツイートがこれです。

SNSで募集した「人生の軸」と「SNS名」を、実際に本に載せるという企画です。

凄まじさに戦慄を覚えながら、3つの効果があると考えました。

1つ目は、読者を制作側に引き込むこと。

前田さん自身のツイートにもこう書かれています。

読者が制作側に回って、皆と一緒に作るビジネス本なんて、過去に例を見ないはず。

西野さんの「革命のファンファーレ」でも触れられている通り、客を作り手側に引き込められれば最強です

自分が関わったものという認識は、そのまま購買行動につながります。「#メモ魔」をツイートした人は、かなりの確率で新刊を買うでしょう。

2つめは、お土産効果を持たせること。

今回の仕掛けはツイートを募集するだけでなく、実際にツイートの内容と名前を本に載せるというものです。

自分がツイートした証である「自分の人生の軸と名前」が前田さんの本に書かれるんですね。

こうなると、前田さんの本には、「自分がツイートした体験」「皆と同じイベントに参加した体験」のお土産としての性質が付加されます

買うためのハードルがぐっと下がります。

3つめは、余白を演出すること。

前田さんの「スナック論」に欠かせないのが余白です。

余白とは、完成度の高さだけで勝負するのではなく、「自分が関わってあげないといけない」と客が感じる状態をあらかじめ設計しておくことです。

今回の応募の中にこう書かれています。

ただ、自己分析の章を執筆している時に、一つ問題が発生しました。僕一人では、どうしても書き切れないパートが出てきたのです。でも、それは、コンテンツとして絶対に本の中に入れたいものでした。

自分の力では足りないという状況を創り出し、それをわざと見せることで、余白を演出しています。

前田さんのエンターテイメント論を、ビジネス書のプロモーションに応用するという発想と実行力に驚きました。

 

さあ、もうこれだけで売れること間違い無しなんですが、まだこの仕掛けには続きがあることに気付きました。

それは、本が発売されると自動的に発動する仕掛けです。

【3本目の矢】発売後の自動的なSNSプロモの発動

これは2本目の矢に秘められた仕掛けとも言えます。

それは、「メモの魔力」の発売と同時に、SNSでのプロモーションが自動的、同時多発的に発動されることです。

その理由は3つあります。

1つ目は、「#メモ魔」キャンペーンに投稿した人たちが、自分の言葉が載った写真をSNSに次々とアップするからです。

本買ったよ!楽しみ!投稿はもうお決まりの儀式の様になっている感があります。

しかし今回は、自分の名前と人生の軸が本に書かれています。

つまり、自分がこれ書いたよ!見てよ!という自己顕示欲をかきたてる仕掛けがされているんです。

アラームがセットされているかのように、発売されると同時に、次々と自分の人生の軸が書かれたページの写真がSNS上にアップされるでしょう。

2つ目は、補足的な理由ですが、前田さんが余白を演出した効果が残っているからです。

「#メモ魔」を投げかけた際の余白の演出から発売日まで1ヶ月しか経っていません。

余白を演出したことによる「前田さんを自分が助けないといけない」という心理の余韻がきっと残っていて、SNSにアップする確率がまた一つ上がるでしょう。

3つ目は、仮想コミュニティが作られているからです。

「タイトル予想クイズ」「人生の軸募集」のツイートの中で、前田さんとそれに応募した人たちの間で、言葉と行動のやりとりが生じました。

その中心にあるのは新刊「メモの魔力」です。

つまり本を中心とした双方向のコミュニケーションが成立していた訳で、これは、一時的な仮想コミュニティが作られたと言えます。

そうなると本の発売は「コミュニティ内にいる自分の体験」として変換されているため、行動へのハードルがぐっと低くなります。

余白効果もあいまって、もう自分ごととして、「#メモ魔」投稿をした人はコミュニティの義務であるかのように行動するでしょう。

僕もこの記事を書いている時点で、

  • 「メモの魔力」はもう絶対買う!
  • 僕が投稿した人生の軸写真をツイートする!

と確信しています。

【追記】

投稿した人生の軸が掲載されていました。嬉しすぎます!!

まとめ

前田裕二さんの新刊「メモの魔力」のSNSを使った3つの販売戦術について書きました。

【3つの戦術】

1. タイトル予想大会で新刊を強く印象付ける
2. 「#メモ魔」で客を作り手側に引き込む
3. 発売後の自動的なSNSプロモを仕込む

この一連の動きに込められた3つの狙いは次の通りでした。

【3つの狙い】

1.相互コミュニケーションと余白の演出による本を中心とした仮想コミュニティの形成
2.読者を製作者側に引き込む
3.SNSでの自己顕示欲を掻き立てる

これらは、前田さんの著書「人生の勝算」や、西野さんの「革命のファンファーレ」で書かれていることであり、「株式会社ニシノコンサル」で前田さん・西野さんによって話されている内容そのものです。

それをこのような形で実行に移す力と、あくまでも爽やかに見える演出力が

前田さん凄い

と改めて感じました。

僕は前田さんの「人生の勝算」を読んで、「人生のコンパスを持つことの大切さ」に震えた一人です。

前田さんの自己分析について詳しく書かれたという「メモの魔力」、発売日が楽しみでしょうがありません。

今の自分が出している人生の軸との答え合わせが出来るかとも考えています。

発売日の12月24日は恋人の石原さとみさんの誕生日で「話題作りだ!」と最初は思いましたが、そうではなく、前田さんからのクリスマスプレゼントという意味が込められているのかもしれないですね。

※ようやく本のレビューを書きました。【追記】

タイトル画像
1分で話せる!「メモの魔力」ー前田裕二

※僕の「人生のコンパス」について触れた記事はこちらです。


ブログをはじめた理由(4)書きたいという熱が生まれてきた

 

 

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