この秋、既に3つの運動会に参加してしまっている霧島もとみです。
今回は3000文字チャレンジ「◯◯な秋」の記事です。
あ、3000文字チャレンジが何かというと、こういうことです。
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「ルールが綺麗にまとめられてる!」
「すごいでしょ?」
「え?主催者が作ったの?」
「そんなわけ無いじゃない。ねこまにあさん、素敵な人よ」
「やっぱり。あいつがこんな事やるわけないか」
「もう、助けられっぱなし」#3000文字チャレンジ は皆様のおかげで成り立っております。 pic.twitter.com/p6QzrnGSgx
— 3000文字チャレンジ公式アカウント (@challenge_3000) April 11, 2019
それで今回のお題が「◯◯な秋」な訳ですが、僕がまっさきに思い浮かべたのは「運動」でした。
そして運動の秋といえば、運動会。
5月頃に運動会を実施する学校も増えてきましたが、まだまだ秋の風物詩としての存在感は大きなものがあります。
運動会と聞いて思い浮かべる競技にはどんなものがありますか?
リレーとか綱引きでしょうか。玉入れなどもありますね。
中でもやっぱり華といえば、リレー。
そんな印象がありませんか?
学年別対向リレーとか、組み別対抗リレーとか、地区別対抗リレーとか種類も豊富ですし、何よりチームでバトンを繋いで勝利を目指す姿は格好良いもの。
しかも足の早い子供が選抜されて出場しますから、競技のレベルも高くて見応え抜群です。
そう、運動会のど真ん中直球なのがリレーですね。
そんなど真ん中直球なリレーに対して、変化球として使われるのが借り物競争です。
さらに新型変化球として「借り人競争」というものも現れています。
例えば「6年生の保護者」や「5年の美化委員」、「白い靴を履いている人」「田中先生」など、ランダムで与えられるお題に当てはまる人を探して連れて行かないとゴールできません。
「こんな人いませんか!?」と必死になって探す姿、おう我こそはと観客席から飛び出していく姿など、競技性とは違った面白さがあり、楽しめます。
この競技のみどころは、条件に合う人を探し求める選手の頑張り・・・は勿論ですが、ぜひ注目して欲しいのが「お題を考える準備委員」の苦闘です。
簡単すぎず、難しすぎず。
観客を楽しませるためには普通なお題だけではダメで、
「えっ、そんな人いないだろ?」「いるのかよw」
というような笑いを取りに行く攻めのお題や、
「それ、◯◯先生のことじゃんw」
とイジリにいくようなお題も絡めつつ、
それでいて誰も該当しない、または該当するけどとても手を挙げられないようなお題は避けなければならない。
コンプライアンスに苦しむTV局よろしく、攻めと安全のバランスの剣ヶ峰を手探りで探っていくとてもハードな作業のはずなのです。
そこで今回は◯◯の秋=運動会の秋にちなみ、
面白そうだけど多分先生に没にされてしまう、そんな借り人競争のお題を考える3000文字チャレンジをお届けしたいと思います!
さあ、さっそく行きましょう!
まずはこれ!
──────
反社の人
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えっ、いきなり(汗)!?
確かに時事ネタとして知名度は十分ですし、いろいろな芸人がネタにしてますから、無邪気な子供は喜々として候補に挙げるかもしれません。
でもヤバイのが、モノホンの人が手を挙げた時ですよね。
運動会に来てるってことは保護者の可能性が高いですし、万が一PTA役員とかだったりしたら、
えっ、あっ、えっと…ギャグですよね…(でもそう言われたら本当かもしれないなあ…)
というような超微妙な空気が流れそうです。
だめだめ、没だよこれ!
次!!
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NHKの受信料を払ってない人
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あのー・・・
真面目に考えてますか?
確かにいるとは思いますよ。運動会で大勢の人が来ていますから、その中には受信料は払わないぜ!っていう人は絶対いるよ。
何なら先生の中にもいるかもしれない。
あ、もちろん、受信料を免除されている人もいるからね。
でも「ハーイ!!」て名乗りを挙げてグラウンドを走り出そうものなら、受信料を真面目に支払っている保護者たちから矢のような視線が注がれるじゃんか。
そしたら「誰それくんの家はNHKの受信料を払ってないんだって」という陰口が保護者さんたちの間でブワーーーッと広がるのが目に見えてますよね?
いくら、
「NHKをぶっ壊す!!」
というフレーズが有名になっていたとしても、放送法によって受信料は支払わなければならないんです。今のところは。
だからやっぱりこれもだめ!
よし、次!
──────
童貞の人
──────
あ、なるほど。
いいんじゃない?
だって、小学校の運動会だったらほとんどの男子は童貞だもんね。
・・・って、そんな訳ないだろ!!
こういうワードは何かとザワザワするの!!
理解のある保護者は暖かいほくそ笑みを見せてくれるかもしれないけど、頭の固いお母さんやPTA役員や教育委員会の面々、グーグルの審査の方々なんかは、もうすぐにアダルトコンテンツ扱いで蜂の巣をつついたような騒ぎになるから!!
せめて言い方を変えない?
「チェリーの人」・・・そのまんまじゃん。
「未経験者」・・・ちょっと分かりにくい。
「純潔の守護大名」・・・ますます分かりにくい。
「無戦の賢者」・・・遠回しすぎるなあ。
何だか違う。
ていうか、そもそも駄目だ!やっぱりこのテーマは駄目。
次行こう、次!
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お腹ピーピーで一歩も動けない人
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これは難しいテーマだね。
いるか、いないかという問題もあるけれど、一番の問題は「当てはまる人がいた場合に、その人はそこから一歩も動けない」という矛盾を抱えてしまうことだ。
いや。もし仮にいるとしたら、どうだろうか?
その人はそっと手を挙げて
「誰か、助けてくださーーーい!!」
とセカチューばりの叫びを見せるかもしれない。
だとしたら、その人を見つけ出して、助け出すことができるこの条件は良いのかもしれない。
刺激を与えてしまったら即アウトに繋がってしまうから、複数の人数でそっと両脇から抱えて、慎重に移動させてあげましょう。
ただし向かうのはゴールではなく、トイレですよ!
少し良いのが出てきましたね。
次行きましょう。
──────────────────
天下一品であっさりを頼む人
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む!
これは面白い!
関東か関西かによるけど「誰もいなさそうだけど実はいる」というラインを斜めから攻めてる。これはいいかも。
でも、やっぱり天下一品に行けば「こってり」を頼みたくなるのが人情ってものだよね。胃腸が弱ってるときは「こっさり」をちょっとだけ頼みたくなるけど、それでも「こっ…てり…」と口が動いてしまうのが天下一品の魔力。
それにもしここで名乗り出たとしたら、
「あの人はあっさり派」
というレッテルが貼られてしまう。
そうなったら、次から天下一品に行ってもあっさりを頼まなければいけない。
仮にこってりを頼もうものなら「あれ?運動会であっさりって言ってたのに、もうこってりに寝返ったの?」と鼻で笑われてしまうからだ。
その恐怖に人々は立ち向かえるだろうか?
いや、無理だ!
だからやっぱり、誰も来てくれなくなるから、駄目だ。
次行こう、次!
─────────
不倫してる人
─────────
こら!
そりゃいるだろうけど、出てこれません。
子供が見てる前ですからね。
それに保護者にしても、先生にしても、出てきたら必ず修羅場が待ってます。
次行こう、次!
─────────────────────
マイナンバーカード持ってる人
─────────────────────
総務省のCMかよ!
ってツッコまれやしないかな?
確かに持ってる人はいると思うよ。取得率も10%を超えているらしいしね。
うん、いいかもしれない。
でもさあ・・・ちょっと紛らわしくない?
「あ、持ってる持ってる!」って立ち上がったはいいけれども、
それマイナンバーカードじゃなくて通知カードの可能性があるよね。
もし間違えてたら条件違反になるから、
「それ、紙のカードじゃなくて、写真入りのプラスチックのやつですよね?」
って必ず確認しないといけなくない?
そしたら
「いやいや、マイナンバーが書かれているからマイナンバーカードでしょ」
「いや、違うんですよね。紙のやつが通知カードっていうやつで、マイナンバーカードとは別なんですよ」
「え?何?どういうこと?」
という泥沼な説明に突入する展開になってしまって競技が進まないよ。
残念だけど、今はまだ早いな。
もうちょっと普及率が上がってからにしよう!
よし、次行こう。次!
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ペイペイ使ってる人
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だからCMかよ!
はい次!
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d払い使ってる人
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だからCMかって!
次、次!
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楽天ペイ(以下同文)
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だからCMかよ!
あと以下同文、全然略になってないからな!
いい加減にしろ!!
なんか先生疲れてきたよ。
次。
─────────────────
前澤さんと月に行きたい人
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あ、これは夢があっていいなあ。
先生もできれば月に行ってみたい。
宇宙兄弟とかすっごく面白かったもんな。
真空の状態で、太陽光を反射して輝く月を間近でみたらいったいどんなに美しいんだろう。
月から地球を眺めたとき、どんなに美しく、そして大きく心を打つんだろう。
想像しただけで背中がザワザワする。
何か物凄いインスピレーションが湧いてきそうな気がするよね。
夢のあるテーマだし、うん、これにしよう!
きっと保護者の皆さんも笑ってくれるよ。
アハハ・・・。
よし、あと一つくらい欲しいな。
もう何でもいいよ、何でも!
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朝、うんこした人
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うん、これくらいが無難かな。
快便は元気の源だしね。いいことだよね、きっと。
よし決定!
ではそろそろ、お後がよろしいようで・・・
というわけで、3000文字◯◯な秋をお届けしました。
最後はかなり投げやりな感になってしまいましたが、時々はこんなのも書き手としては脱力できていいかなと思いました。
少しでもクスっとしていただければ嬉しい限りです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。