第一章の「選択」に続いての第二章は「成長」。
ここは、痛いほど突き刺さる章でした。
若者の読者であれば「俺も成長するぞ!」と炎を燃え上がらせることが出来ますが、いかんせん私は既に40代後半の男。かつ一介の勤め人。
爆発的な成長を遂げるには年齢的に遅すぎるし、身軽でもなく、出来ることに限りがあり、とても厳しい状況です。
じゃあ今更読んでもしょうがないよね、という話にもなりそうですが、そうではありませんでした。
これからの「成長」ではなく、
これまでの「成長」できていない理由が見事に言い当てられていたからです。
例えば、「脈拍を上げる挑戦」。主体的にそんな挑戦に取り組んできたことはありませんでした。
もちろん、最初の1万日を勝負だと感じ、努力しつづけたこともありません。
0.8%の人材にもなれていません。
もちろんそれなりの努力はしてきました。しかし振り返ると、目の前の状況に受動的に対応するための努力が主だったように思います。
脈拍を上げる挑戦ではなく、脈拍を上げられるプレッシャーへの対応に終始してきた、ということかもしれません。
書かれてあることの一つ一つが、私が成長できていなかった理由であるかのように感じられ、非常にキツい章でした。
しかし、それだけに得られる気付きは多かったです。
特に強烈なインパクトだったのは、「心のサイドブレーキを引くな」の節でした。なぜなら今まで、いつも自分の心の中でサイドブレーキを引き続けてきた感覚を持っていたからです。
自分が思うように行動できない。なぜかいつもブレーキがかかり、行動できない。発言できない。まるで、サイドブレーキをかけっぱなしで走る車のようだ。苦しい。
こういう感覚が常にありました。
これは自分の特性だとして諦めていたところがあるのですが、この本はそれを許してくれませんでした。今、自分の中に、この悪癖を覗かなければならないという思いが湧いています。
ある程度、人生の先は見えている年齢。
なら、もう今更、サイドブレーキを引き続ける必要なんてないんじゃないか?怯える必要ないのではないか?恐れず前に進んでみたら自分はどこまで加速できるのだろうか?
気が付けば、そう考えている自分がいて、驚きを感じました。
心のサイドブレーキから手を放す。
このイメージを強く持ち続けることにします。