【選択】が第一章である理由
「選択を第一章に選んだ理由が分からない」という疑問を昨日の日記に書きましたが、その理由はすぐに分かりました。
第一節の3行目に書かれているこの文が答えです。
これを少し硬い表現で「人生は選択の総和」と呼び、僕はこの言葉を座右の銘にするほど大事にしている。
「持たざる者の逆襲」P16
そう。
座右の銘にするほど大事にしているのが「選択」だから、これを第一章に選んだのが理由なんだと思います。
そしてこの考えは、第一章を繰り返し読む内にますます強くなりました。
溝口さんにとって「選択」は人生そのものであり、そしてその「選択」を溝口さんがどう考えているか、読者にどう捉えてほしいかが、第一章には丁寧に書かれていたからです。
第一章をこう読む
私は第一章を次のように読みました。
「人生は選択の総和」であることを伝え、選択の重要性を説く。
次に夢を知る方法として、アンテナを張ることと、目の前のことに没頭することの2つを紹介する。また、そこで得た目標を常に念頭に置くことを薦める。解像度を高めることで強化すると、さらに良い。
なぜ目標を常に念頭に置くべきなのか。
それは、人生そのものである「一つ一つの選択」の質を上げるため。目標を常に念頭に置くと、それに沿った選択を積み上げることができるためだ。
さらに選択の質を上げる方法として、トレードオフの真理を紹介。
こうして「選択」を積み重ねていくことで、1024通りの未来から、自分がやりきったと思える未来に向かって突き進んでほしい。
今、この瞬間の見方が変わる
第一章に書かれていることの一つ一つはシンプルで短いことですが、具体的にどういうことなのか?を考えていき、自分に当てはめていくと、その価値に気付きます。
私はこの第一章だけで、ものの見方が変わりました。
今、この瞬間に対する考え方です。
時間は有限であり、無駄にできないことは知識としては知っていました。ただこの知識は感覚にまでは降りてこず、結局のところ、自分自身のものの見方を更新するには至りませんでした。
しかし、第一章を読んだ今、まさに今のこの瞬間も「選択」の対象であると感じるようになりました。
今、この瞬間の選択が未来にどう反映されるのか?
これを肌感覚で感じ、真剣に今と向き合う感覚を得た気がします。
例えば。
つまらない例ですが・・・
例えばこれまで、「疲れたから休憩しよう」とソファに横になることは自分の中で感覚的に必然でした。しかし、ここで休憩するかどうかも実は選択であり、その結果がどう自分に未来に反映するのかを考え出すと、本当に休憩するかどうかを真剣に選択しなければなりません。
その結果、今日は休憩をするのをやめました。
また、この本を読んでから1週間ですが、毎日ランニングを続けています。
今、この瞬間のものの見方が変わったことを実感しています。
我ながら不思議です。
ここまで急激に自分の行動を変えた本には、これまで出会ったことがありませんでした。
第一章は、確実に私のものの見方を変えました。
やはり親切な文章構成
ところで。
溝口さんの文章は丁寧です。
動画で「できるだけ分かりやすく、読んでもらいやすいように工夫して書いた」という趣旨のことを話されていましたが、まさにそう。
それぞれの節の書き出しでは、前節までの話に触れ、それを踏まえてこの節では何を書いていくかを明確にしています。また、それぞれの節は、
- 問題提起・結論
- 説明
- エピソード
- まとめ
というように起承転結がはっきりしていて、とてもわかり易いんです。
溝口さんの動画を見ると、どれも話し方が丁寧で、理路整然としていて、かつ分かりやすい言葉を選んでいるという印象を受けます。文章の中にも全く同じ感動を覚えます。
聞き手、読み手に対するリスペクトなのでしょうか。
この親切で読みやすい文章も、この本の大きな魅力だと感じました。
さて、明日は第二章を読んでいきます。