こんにちは、霧島もとみです。
Twitterで目に付きませんか?
「月収7桁!」「売上○○百万円!」「サラリーマンオワコン」など、一般的なネット市民ではあり得ないような売り上げの自慢や、一般的な社会人と思われる層へのディスり情報。
いわゆる「ドヤリング(※)」です。
(※)一般的には「スタバでノートパソコンを使う」ことを言うようですが、ここでは「ドヤ顔な態度をする」「ドヤり感を出す」ことをドヤリングと称することにします。
僕のタイムラインには毎日のように流れてきます。皆さんも目にしたことあるんじゃないかと思いますが。
もうね。
鬱陶しいです。
でもただ鬱陶しがるのもつまらないので、一度彼らの行動について思考することにしました。
そこで今日は、「彼らはなぜネット上で実績をドヤるのか?」という理由を整理・考察してみます。
結果から言うと、彼らの行動はマーケティングだという事です。
まあ今さら僕が言うまでもなく、ネット上では散々指摘されていることですけどね。
彼らの行動をマーケティングだと仮定すると、行動原理もよく分かりますし、スルーすることに何のためらいもなくなります。
ドヤリングにイラっとしたことがある方、でもちょっと心揺らされるところがあるなって方は、ぜひ精神衛生のために読んでみてください!
ドヤリングはマーケティングだと仮定してみる
「月収7桁!」「売上○○百万円!」「サラリーマンオワコン」など、次々と現れるネット上でのドヤリング。
ほかにも「中学生で○○万円!」とか「大学は中退しろ!」など、様々なジャンル・内容で発信されています。
繰り返し行われるこれらのドヤリングについて、マーケティング、ブランディングだと仮定して考えると、その行動原理がよく理解できることに気付きました。
僕の聞きかじりマーケティング知識で恐縮ですが、マーケティング界隈で重要とされているのが「新しい市場を作ること」です。
既存の市場で戦うのではなく、自分の強みを活かせる「新しい市場」を作り、そこで戦うことが最善とされています。
既存の市場では競争相手も多く、血みどろの戦いになります。ところが新しい市場を作れば、競争相手もなく、有利に販売行為を行うことが可能…というのがその理屈です。
これ自体は良く理解できる話です。
しかしネット上でのドヤリングがなぜマーケティングなのでしょうか?
それは、彼らが無意味にドヤっているだけではなく、多くがネット上で販売行為を行っているからです。
有料noteなどの情報商材であったり、月額サロンであったり、何らかの販売行為ですね。
販売行為を効果的に行うための手法としてのドヤリングなので、マーケティングだと仮定できることになります。彼らがその行動を行うのは当然です。なぜならドヤることで、次のようなマーケティング効果が期待できます。
- 自分の価値を宣伝できる
- 「〇〇で〇〇」という独自の市場を作れる
- 相手の不安を煽ってそこに誘導できる
これらの効果により、自分を中心とした新しい市場を作り、そこに誘導することで販売効果を最大化することができます。
切り口が斬新であり、今までの常識から外れていればいるほど効果的です。
なぜなら「よりオリジナルな市場」を作り出すことが出来るからです。
その市場に顧客を誘導することができれば、そこで無双することが可能になりますからね。
ドヤり=マーケティングというのはあくまで僕の仮説ですが、そう考えてみると辻褄が合う事がとても多いように感じます。
単純な宣伝・販売行為だと考えていいでしょう。
でもその一方で、そんな宣伝を「鬱陶しい」と思う僕でも、目にしたときに「この人スゲーな」とか「俺は駄目だな」とか思ってしまうことがあります。
なぜ彼らのドヤリングは気になるのか。ちょっと輝いて見えるのか。次はそれを考えてみました。
彼らのドヤリングが輝いて見える理由は何だろう
彼らのドヤリングが輝いて見える理由は、3つあると考えました。
- 突き抜けている・尖っているように見える
- ユーザーが持ち上げている
- ここではないどこか効果
1つ目は、実績を誇示することにより「突き抜けている」「尖っている」ように見えることです。
本当か嘘かは分かりませんが、彼らの示す実績は確かに凄いものです。僕なんて足元にも及ばない雲の上の存在です。それを凄いと思うのは、ごく普通の反応ですね。
2つ目は、彼らを持ち上げているユーザーがいることです。
フォロワー数が多く、多数の「いいね!」やリツイートがされているため、これも単純に凄いなと感じます。
3つ目は、自分には無い可能性を感じることです。
自分の普段の生活では達成できない成果がそこにある。そこに行けばそれが得られるのかもしれない。ここではないどこかで幸せになれるかもしれない。その心理効果です。
これらのことから、僕は彼らのドヤリングに部分的であれ心惹かれます。
心惹かれています。
間違いなく。
この事実は否定しては駄目だと思います。本能的というか、心理的な反応の部分へのアクセスのため、「コーラを飲んだらゲップが出るというくらい」確実で、当たり前な反応だと理解しておくのが良いです。
そのうえで冷静に、理屈を踏まえて、心惹かれる必要はないからスルーしようという態度を取るのが健康的でしょう。
例えばこんな理屈です。
まず、売り上げが本当か嘘かが分かりません。仮に本当だとしてもそれを得るためにどのような手段を用いているのか、どれだけのリソースを割いているのかが不明です。
次に、フォロワー数も鵜呑みで信用する必要はないです。その気になればフォロワーを増やす技術はあるようです。実践していないので僕に説得力は皆無ですけど、色々と方法があるようです。それに一旦市場に取り込まれたユーザーは、自己肯定のために「この商品は良いよ!」と勧める行動に出ますから、「いいね!」が良いからといって単純に信用は出来ません。
また、「ここではないどこか」というのは、自分に不安があったり、現状に不満を抱えている人(僕)には常に付きまとう心理です。でも自分自身の現状を冷静に考えると、「ここではないどこか」を探す必要なんて全然なかったりします。
際限ない欲を持てばまた別ですし、「ここではないどこか」を夢想するのは麻薬的な楽しさがありますけどね。それより現状を全うすることでも、十分に楽しいと思えます。
こういった理屈を備えて、自分自身の心惹かれる感情を華麗にスルーする技術を身に着けたいものです。
嫌悪感はどこから来るのだろう
彼らのドヤリングには、部分的に心惹かれる一方、基本的には嫌悪感を感じます。
心惹かれたり、嫌悪感を感じさせられたりと、とにかく感情を揺らしてくる厄介な存在です。
ついでに僕の嫌悪感の理由も整理しておきます。
次の3つです。
- 徹底的な煽り
- 強烈なドヤ感
- 時々真っ当なことも言う
まずはこれ。
徹底的な煽り
彼らはひたすら煽ります。大袈裟に否定したり、小馬鹿にしたり、色々な角度から徹底的に煽ってきます。不安につけこむため、自分のポジションを確保するため必要なことではありますが、そう分かっていても腹が立ちます。
強烈なドヤ感
彼らはただドヤるだけではありません。煽りを混ぜながらとことんドヤります。他人をディスって落とし、自分をドヤって持ち上げ、ブランディングしようとします。この強烈なドヤ感、完全に鬱陶しいです。
時々真っ当なことも言う
厄介なのが、彼らは時々真っ当なことを言うことです。そこで「なるほど、そういうこともあるか〜」と考えてしまうと、油断してつい引き込まれそうになります。表現の手法には長けているので、たまたま照準が合った弾が飛んでくると刺さってしまうんですね。
それが余計に腹立たしくて、複雑な嫌悪感を誘います。
嫌悪感の理由を並べてみましたが、ごくごく当たり前のことでした。
あまり人を嫌いにはならないタイプの僕ですが、嫌悪感を持ってしまうのもしょうがない…ですね。
まとめ
ということで、やたらと目に付くブログ・YouTube・副業等のドヤリングについて考えてみたところ、マーケティングだと仮定するとその行動が理解できることに気付きました。
仮にマーケティングだとした場合、彼らのドヤリングは次の3つの行動のどれかです。
- 自分が勝てる市場を作ろうとするアクション
- 自分の市場に誘導するための宣伝
- 不安感を煽ることによる強烈な誘導
学習教材の「勉強できなかった僕が、これさえあれば勉強も100点!部活も活躍!」と似たようなものです。
フォロワーやいいね!が多かったりするのでつい気になってしまうところですが、こういった情報に対しては完全スルーすると凄くスッキリします。
おそらくドヤリング・マーケティングは今後も消滅することはなく、あの手この手でネット上に棲息し続けていくでしょう。
精神衛生を保つため、
・まずは落ち着く
・自分に不要なマーケティング攻撃は即ミュート
これを徹底していきたいと思います。
皆さんも彼らのドヤリングを華麗にスルーして、楽しい、清々しいネット生活を送ってください!