皆さんこんにちは。霧島もとみです。
2018年公開のこの映画、気にはなっていたもののまだ見れていませんでした。
そう。
「カメラを止めるな!」です。
地上波でも公開され、今はAmazonプライム・ビデオでも配信されているため会員ならいつでも無料で見ることができます。
不幸にも暇な時間を大量に与えられたので「せっかくだから見てみよう」ということで見てみたのですが、
まあ…
つまらなかった。
一度途中で止めてしまうくらい、つまらなかった。
ただ、結論としては面白かった映画だったんですよ。
とにかく冒頭37分がつまらない
事前知識として「最初の37分はノーカット・ワンカット!!」がウリだということしか仕入れてなかった僕が悪かったのですが、
見栄えしない映像に何の意味もないストーリー、
ただ叫び散らかすだけのゾンビホラー、
単調で飽きるカメラワーク。
面白かった話題作という評判は何だったんだ!!
と怒りさえ湧いてくる始末でした。
で、見るのやめちゃいました。
そして疑問が湧いてきました。
世間はこの映画のどこに面白さを感じたんだ?
怒りのままにレビューをポチッと押してみると、
この映画の前半って、ただのネタフリ。「ふ〜〜ん。予算の低い映画だしな〜」って感じ。
その後、後半で『全て回収していく感』がほんと素晴らしい。(以下省略)出典:Amazonプライム・ビデオレビュー
…
後半で「全て回収していく感」??
面白いのは後半部分なの??
それが話題作になった本当の理由なの??
面白いのは後半部分なの?
慌てて僕はもう一度再生を始めました。
スクロールバーで37分くらいのところに合わせると…
一度エンドロールが始まった後で場面が切り替わり、もう一度映画が始まっていたのです。
で、そこからはコメディタッチで「冒頭37分ノーカット」のメイキング的な物語が進められていくんですね。
なるほど、こういう構成だったんだ…と感心させられるだけでなく、「冒頭37分ノーカット」の伏線をきっちり回収して笑いに変えていく時間が過ぎていき、
普通に面白かったです。
後からキャッチフレーズが
「最後まで席を立つな。この映画は二度はじまる。」
「無名の新人監督と俳優達が創ったウルトラ娯楽作」
だったことを知りました。
でもねえ、そんなこと言われてもねえ。。。
冒頭があんなにつまらなかったら普通に立っちゃうよコレ。
簡単に帰れない映画館ならまだしも、家で見てたら100%チャンネル変えちゃうよ。
なのに一体どうして、この映画がそんなに流行ったんだろう?
ここに僕は「映画を見る」という体験が変わりつつあることを感じました。
ネタバレから確かめにいく時代が来た
そのポイントは、話題になったきっかけがSNSによる拡散だったこと。
SNSで感想が次々と呟かれて、中には「前半前フリ、後半で回収」と具体的なネタバレを含んだものもあったでしょう。
その物語の構造は、観客をあっと言わせるための一番のキモになる部分のはず。
一昔前なら「見て驚きたいから言わないで!」となるでしょうが、どうやら様相が変わったようです。
ネタバレを事前に見ることで安心して時間を使える!
ついでにSNSの盛り上がりに自分も参加したい!
という、ネタバレ・追体験型に「映画を見る」という体験が変わってきつつあるんだなと。
この「カメラを止めるな!」はその転換点の一つとして後に挙げられる映画になるかもしれません。
だってどう考えても、ネタバレ無しじゃあ最初の37分の地獄を耐えられないもの。
トータルとしては十分に楽しめた映画ですが、この映画に関しては、事前に十分なネタバレ知識を得てから見ることをおすすめします。
それではありがとうございました。
Amazonプライム・ビデオの「カメラを止めるな!」はこちらから。