ブラックな労働を振り返る〜シーズン2〜ハードワークを乗り切った

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こんにちは、霧島もとみです。

働き方改革が言われ始めて大分経ちました。新しい働き方が進んだり、あるいは制度のしわ寄せが現場に来たりと様々な影響が出ているようですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

さて、かくいう私もブラックな労働をしていたことがある1人で、だいたい時間外労働120時間/月、1000時間/年くらいの時期を2シーズン(?)過ごしました。

その結果は次のとおりになりました。

・シーズン1→メンタル不調(うつ症状を発症)
・シーズン2→限界を超えずに乗り切った

2つのシーズンを改めて振り返った時、同じように長時間労働をやりながら、メンタル不調を起こす・起こさないという差がなぜ出たのか?ということが不思議に思い、この差を整理しておこうということで記事を書き始め、まずはシーズン1の振り返りを行いました。


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ブラックな労働を振り返る〜シーズン1〜こうして私はメンタル不調になった

この記事ではそれに続き、ハードワークを乗り切ったシーズン2を振り返ります。

なぜ同じようなブラックな労働にもかかわらず、一度メンタル不調を起こしていた私がシーズン2を乗り切る事ができたのか?

よかったら読んでみてください。

シーズン2:ブラックな労働→無事に乗り切る!

シーズン2は、約2年間の期間でした。

ストレス要因について、「職場のストレス要因」と「仕事以外の要因」それぞれの要素を振り返ります。

職場のストレス要因

  • 仕事の量的負荷
    量的負荷が大きかった
    時間外労働は平日5時間、休日4時間程度
    (週1日は完全休日)

シーズン1とほぼ同じでした。

平日は23時や24時頃まで仕事をするのが当たり前でした。
また、それだけでは処理が追いつかず休日にも対応していました。

時間外労働は月に120時間を超えることもあり、メンタルヘルス的には危険性を抱える状態だったと言えるでしょう。

”長時間ハイ”になっていた時期もありました。

  • 職場環境
    労働環境は物理的・化学的に問題なし

職場環境としてのストレスはほぼ無視できる状態でした。

これもシーズン1とほぼ同じでした。

  • 人間関係
    仕事を放置しがちな上司(後に上司が変わり大きく低減)
    職場の人間関係はやや問題あり
    自分の処理能力を設定し、無理なものは助力を求めていた
    積極的に分業を依頼

ここはシーズン1と違いました

シーズン1と比べて悪かった点は、仕事を放置しがちな上司に困っていたことや、ギスギスした人間関係が垣間見える状態に心を痛めていたという点。

シーンズ1と比べて良かった点は、仕事を抱え込み過ぎないようにしていた点。シーズン1での気付きを活かし、「自分には限界があるので許容量を超えた仕事は受けない」「受けた仕事は整理・分業し、できるものは他人に任せる」ことに注意していました。

周囲から援助を受けようとしなかったシーズン1からは、明らかに変わった点です。

仕事以外のストレス要因

  • 家庭
    夫婦共働き・子供3人という環境
    妻が育児休業中

ここもシーズン1と比べて変化があった点です。

夫婦共働きという状況は同じですが、3人目の子供が生まれて妻が育児休暇を取っていました

また、生まれてすぐの頃ではなかったこともあってか、妻に比較的余裕がありました。このためシーズン1のような妻からのプレッシャーがかなり少なかったです。

ストレス要因としてはかなり軽減されていたと思います。

  • 睡眠不足
    平均睡眠時間→4時間程度

シーズン1とほぼ同じです。

23時〜24時頃に仕事を終えてから帰宅し、洗い物・洗濯等の家事を行ってから寝るという生活を送っていたため寝るのは深夜の2〜3時。起きるのが6時半頃だったので、睡眠時間は4時間程度でした。

まあ…きつかったですね。

体調の変化は?

まず、腹部痛・下痢はシーズン1と同じように起こりました。でも頻度は比べると少なかったように思います。

次に「仕事に行く気力が湧かない朝」については、時々出ていました。
軽度の抑うつ感や不安感…はやはり出ていたように思います。しかし少し経つと平常に戻っていたことから、当時はバイオリズムの波程度に感じていました。

さてシーズン1では、次第に「仕事が本当に終わるのか」「やりきれるのか」といった不安が強くなっていき、身体症状・精神症状ともに悪化していきました。しかしシーズン2では最後までこのような状態になることはありませんでした。

産業医との面談でも「若いから大丈夫」的な感じでしたね…。

そんな感じでメンタル不調を起こすことはなく、シーズン2を無事に乗り切ることができました。

シーズン2の振り返り

メンタル不調にならなかった理由について

時間外労働の時間数から言えば、シーズン1と同じくまあまあ厳しい環境だったと思います。

では何が違ったのでしょうか。

シーズン1の主なストレス要因は次のものでした。

  • 長時間労働の蓄積によるストレス
  • 自分単独で業務を行っていた状態
  • 短い睡眠時間による疲労の蓄積
  • 家庭からのストレス

 

次にシーズン2です。シーズン1にあってシーズン2になかったものは見え消しし、新しく追加されたものは太字で書きます。

  • 長時間労働の蓄積によるストレス
  • 短い睡眠時間による疲労の蓄積
  • 自分単独で業務を行っていた状態
  • やや問題のあった職場の人間関係(新規)
  • 家庭からのストレス

比べてみると、次のことが浮かび上がります。

・長時間労働と短い睡眠時間による疲労の蓄積は変わらなかった。
・自分単独で業務を行うというストレスは低減されたものの、職場の人間関係のストレスは若干増えた(※ただし上司の問題は途中で消えた)
・家庭からのストレスが減った。

これらがシーズン1と2とのストレス要因の違いだと言えるでしょう。

シーズン2でも、腹部痛や下痢などの身体症状、軽度の抑うつ感や不安感などの精神症状が出ていたことからストレス反応は確実に起きていました。しかしメンタル不調には至らなかったことから、「警告反応期」→「抵抗期」からの「疲はい期」には届かなかったと考えられます。

つまりシーズン1と比べてストレスが少なかったか、あるいは、ストレスに対して上手く緩衝することが出来ていたかという事になります。

先程の比較からストレスが減ったことは何となく分かりますが、それだけでは説明できない気がします。もう少し振り返りを続けていきます。

特に強く負担に感じていたことは?

シーズン2で特に強く負担に感じていたことが何だったのか?ということを考えてみました。

思い出すのは、「仕事を放置しがちな上司」「職場の人間関係」でした。

ただシーズン2の後半は上司が変わったことから大幅に低減…というかかなり改善されてこの面ではほぼストレスフリーな状態になりました。

それまではまあまあ苦しい時期があり、自席で情緒不安定になって涙が止まらなくなったり、別室で「頼むからちゃんと仕事してください!」と上司に対して懇願したりということもありましたので、その状態が続けばシーズン2も危険…だったかもしれないですね。

ただその時も「限界を超えつつあるサインだ」と理解していたので、仕事場でそのような状態を露呈したことに対するショックもありませんでしたし、少しセーブして悪化を抑えることも出来ました。

逆に言うと、これらの事以外で「特に強く負担に感じること」はなかったように思います。

ストレスが無かったという事ではありません。

客観的に見てストレスはかかっている状態で、負荷も強い状態に間違いないのですが、当事者である私が「強く負担に感じていない」と考えていた・感じていた心理状態にあったという事です。

シーズン1で苦しんだ点はどうなった?

シーズン1で苦しんだ「自分単独で業務を行っていた状態」がどうだったのか?という点は、

・業務を積極的に分担依頼すること
・業務量の限界を設定すること

によって大分緩和することが出来ていたと思います。

まあ厳密に言えば、部署のなかで頭抜けて時間外労働が多かった(※)ですから「自分単独で業務をしている状態」だったかも知れません。ですが、分担依頼できる同僚が存在する、心理的には同僚と一緒に仕事していると感じていたことが大きなストレス緩和要因になっていたと個人的には感じます。

(※)私の処理能力の問題だけではないとだけ言い訳させてください。一応…。

また、シーズン2後半に上司が変わってからは、チームの一体感を感じるようになった(一部不協和音を抱えつつも)ことも緩和要因になっていたと思います。

付け加えれば、職場外にリスペクトする人物を持ち、その人達のハードワークに比べればまだまだだという個人的な一体感のようなものを持っていたことも影響を与えていたかもしれません。

シーズン2での気付き

ハードワークでありながらメンタル不調を引き起こさなかったことを振り返ったとき、2つの気付きがありました。

まず1つ目は、「シーズン1での気付きが大事だった」という気付きです。

シーズン1での気付き

・「自分がやらなければいけない」は幻想
・自分には限界がある

この気付きから自分の行動を変化させたことで、ハードワークに対応する技術・思考法を身につけることが出来ていた。これがストレスへの対応を大きく変えていたと改めて感じました。

仕事量の調整や、仕事の整理・分解・分担依頼を行うことで一人で仕事をしている状態から脱却する。また、これを通じて心理的な一体感を持つ。仕事を抱えてしまいがちな傾向を持つ私のような人間には大事なことだと言えるでしょう。

 

次に2つ目は、自分以外の何かと一体感を感じることの強さでした。

シーズン2のハードワークについては、特に後半ではむしろ達成感というか充実感のようなものを感じていました。この理由が何だったのだろう?と考えたとき、思い当たったのが自分以外の何かと一体感を感じている状態だったことでした。

・「自分一人で仕事をしていない」というチーム内での一体感
・リスペクトする人物への一体感

リスペクトする人物への一体感というのは、「あの人達には届かないけど、自分もハードワークをしている」という憧れが主成分の片想いな一体感でしたが、これも結構な支えになっていたと思います。

もしこれら2つの一体感が無かったら?と想像すると、シーズン1と同じように「なぜ自分一人だけが…」という心理状態になり、強いストレスを余分に抱え込むことになっていたと考えずにはいられません。

これらの2つの気付きは、今も重要なこととして常に念頭に置くようにしています。

シーズン2のまとめ

以上がシーズン2の振り返りです。

シーズン2のまとめ

・長時間労働を主としたストレス要因があった
・シーズン1とはストレス要因が変わっていた
・メンタル不調には至らなかった

シーズン2での気付き

・シーズン1での気付きが大事だった
・自分以外の何かと一体感を感じることの強さ

シーズン2を振り返ることで、シーズン1と何が違ったのか?ハードワークに耐えられた理由は何だったのか?ということが少し見えてきた気がします。

次の記事ではシーズン1とシーズン2の違いを掘り下げて考察したいと思います。

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