霧島もとみです。
今日の1分で話せる◯◯は、「論破力」を紹介します。
筆者は、ひろゆきさん。
テレビの討論番組に出演しては、討論相手を論破する姿をよく見かけていました。
この「論破力」というタイトルはさすがです。
頭の体操というか、議論をする前に考え方を整理しておくのにちょうどよい「論破力」を、1分で話せる内容で紹介します!
1分で話せる!「論破力」
今日は「論破力」という本を紹介します。
著者は、西村博之さん。
インターネット掲示板「2ちゃんねる」や「ニコニコ動画」の創設者として知られている人です。
さて、この本のテーマは「論破力」であり、議論での「説得力のある話し方とは何か?」ということでした。
この本での一番の気付きは、説得力の捉え方。
「この人が言っていることは正しいんだ」という印象を周りの人に与えること。それが説得力だとしています。
僕は、議論の相手に自分の考えを納得させる力が説得力だと考えていました。
しかし、議論で判断をする人が本当は誰なのかを考えると、僕の認識は不十分でした。
仕事でも議論や意見交換はしょっちゅうです。
ただ議論するんじゃなく、目的と手段を明確にして臨みたいと考えました。
この本には他にも、
- 論破はあくまで手段であり、その先を考える
- 1体1は避けて必ずジャッジをつける
- 場のメインパーソナリティーに向けて話す
など、「確かにそうだ」と唸ることが書かれています。
「論破王」と呼ばれるその裏に、緻密に準備された論理とテクニックがあったことを知り、面白く読めた一冊でした。
1分で話しきれなかった僕の感想
「論破力」で得た気付き
主に3点の気付きがありました。
1.論破力とは、「論理+事実+周りの人たちに『この人が言っていることは正しい』と思わせる印象」を与えること
この一言にひろゆきさんが考える「論破力」は集約されています。
・論理や事実は覆すことが難しく、強いこと。
・判断する人に向けてプレゼンを行うこと。
自分自身が議論をする時に、いつも意識しておきたい事です。
僕は理系の人間なので「論理や事実」はこれまでも大事にしてきたつもりですが、改めてその重要性をを再認識しました。
「判断する人」に関することは目からウロコでした。
この点は、2つ目の気付きで詳しく紹介します。
2.議論の説得力は、議論の相手ではなく周りの人に対して高める
つまり、最終的に判断するのは誰か?を最初に考えるべきだということです。
議論の相手がどう考えるかは関係ないことで、あくまで判断をする「周りの人」に対して、「自分が言っていることは正しい」という印象を持ってもらうことが目的だと。
言われてみればその通りです。
例えば、ひろゆきさんが討論番組で議論していて「あっ、論破したな」と思うのはあくまで僕たち番組の視聴者であり、議論の相手が「論破されました」と認める訳ではありません。
目の前の相手と討論することよりも「見ている人に自分をどうプレゼンするか」という視点を大事にしたいと思いました。
3.議論の目的は何かを明確にする
例えば、ひろゆきさんは討論番組をエンターテイメントだと書いています。
結論を出して社会をどうにかしようという話ではないので、面白ければいいのだと。この場合は、面白く討論すること自体が議論の目的だってことですね。
夫婦ゲンカや会社での会議、ビジネスでの打ち合わせなど、議論の形は様々で、目的も色々です。
その時々で議論の目的や判断する人は変わります。場合によっては論破しない方が上手くいくのであれば、その方が良いとも。
人生うまくいくことが目的であって、論破力はあくまでもその手段
というひろゆきさんの言葉を肝に命じたいと思いました。
その他の感想
テレビで見るひろゆきさんは、飄々として、相手をイライラさせて、どこか無敵のような印象を覚えます。
これまではただ「凄い人だ」と思っていましたが、この本を読むと、その背景には思考や分析などの積み重ねがあることが分かり、納得できました。
これだけ考えていたら、当然強いよなあと。
例えば「相手の地雷を踏んだら喜べ!」の項目ではこんな事が書かれています。
「相手の人に嫌われてどうしよう?」と悩むのではなくて、「この人に嫌われて、一生この人と会わなくても特に困らんな」というところまでシミュレーションします。
僕は、こんな事まで考えたことはありませんでした。想定をするとしても凄すぎるレベルです。
突き抜けて見える人には、やはりその背景に突き抜けた理由があることを思い知りました。
ひろゆきさんの論破を見るのがまた楽しみになる、面白い1冊でした。