少し先の定年を想像してみたら、意外と寂しかった。

「大切なものは失って初めて気付く」

という言葉があります。

だからという訳ではありませんが、ふと、「自分から仕事が無くなったらどうなるのだろう?」ということを考えてしまいました。

私は勤め人としての残り時間が既に20年を切っている男です。意外と面白い気付きになったなと思いましたので、ブログに書いてみました。

まず、現在の私の状況です。

ある程度の能力を発揮し、役割を果たし、周囲からもそれなりに頼りにされていると感じます(自称)。やりがいも感じています。

もちろん全てが完璧にうまくいくわけではなく、時には不満や悩みもありますが、それでも全体的には満足しています。

そんな日々を送る中で、ふと「あと20年も経たずに定年かあ」「定年を迎えたらどうなるのだろう?」と考えてしまった訳です。20年という時間は長いようで、あっという間です。

さて定年後の生活を想像してみると、これまで当たり前のように続けてきた仕事がなくなり、忙しさからも開放される。そんなイメージがすぐに浮かびました。

おお、これはまるで楽園のようだ・・・と一瞬は感じたのですが、その思いはすぐにかき消されました。

大きな不安が浮かんできたからです。

今、私が発揮している能力は、仕事上の役職と権限を与えられて初めて発揮できているものです。

退職後は、いくら経験があり、能力があったとしても、その力を振るうことはできないでしょう。

人間関係も同じです。

今、私が繋がっている多くの人々との関係は、仕事を通じて築かれたものです。

仕事を退いたら、その人間関係はどうなるのか?・・・おそらく自然と消えていってしまうでしょう。

途方もない不安と、同時に、寂しさが胸を通り抜けていきました。

この不安と寂しさの中で過ごすとしたら、退職後の人生は相当に辛いものではないのか?そうならないよう、今を大切に生きるとともに、その時に向けて備えなければならないと思いました。

もちろん、定年後には新しい楽しみや可能性も広がっているはずです。しかし、これまで意識せず仕事に打ち込んできた分、その喪失は強烈でしょう。これを前向きに受け入れるためには、事前の準備や心の整理が必要。

そう、退職後の生活をどうデザインするか、社会との新しい繋がりをどう作るか、それがこれからの課題だと思いました。

定年退職を迎えるまでの間に、少しずつでも自分なりの未来の描き方を考え、実際に行動に移していくこと。仕事に頼らない自分の価値を見つけ、新たな繋がりや楽しみを作っていけるよう、今から少しずつ準備を始めたいと思います。

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